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EUの炭素市場ルール変更:24億トンのCO2がかかる大勝負

EUの炭素市場ルール変更により、24億トンの追加CO2排出が可能に。グリーン鉄鋼投資に打撃、気候目標との両立が課題。

公開日時: 2026年7月20日 7:28 · 更新: 2026年9月27日 22:48

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EUの炭素市場ルール変更:24億トンのCO2がかかる大勝負

欧州委員会がEU排出量取引制度(EU ETS)のルール変更を提案しました。この変更により、実質的に24億トンもの追加CO2排出が許容され、欧州のグリーン鉄鋼投資に打撃を与える可能性があります。本記事では、その詳細と影響を分析します。

EU ETSとは?

EU ETSは世界最古かつ最大の炭素市場で、EUの排出量の約40%(発電所、重工業、航空・海運)をカバーします。毎年排出枠(1トンCO2相当)が減少する仕組みで、企業は排出量に応じて枠を購入・取引します。現在の価格は約1トン当たり79ユーロです。

提案された変更内容

欧州委員会は2026年7月、EU ETSの排出枠削減ペースを遅らせる「技術的修正」を提案。これにより、2030年までに約2.4億トンの追加排出が可能になり、石炭・ガス火力発電や鉄鋼・セメント産業の排出が10年長く続く計算です。背景には産業競争力への懸念があります。

グリーン鉄鋼への影響

特に影響を受けるのが、スウェーデン北部のグリーン鉄鋼プロジェクトです。SSABやH2 Green Steelなどの企業は、水素を利用したCO2フリー鉄鋼生産に巨額投資。しかし、炭素価格の低迷で収益性が悪化し、投資が遅れる恐れがあります。これらプロジェクトは世界の脱炭素化のモデルケースであり、EUのリーダーシップが問われています。

批判と今後の展望

環境NGOや気候活動家は「後退」と批判。一方、産業界はコスト削減を歓迎。EUは2027年までに制度見直しを予定しており、パリ協定の目標達成との両立が課題です。日本では、EUの動きが国内の炭素価格制度やグリーン投資に影響を与える可能性があります。

このルール変更は、単なる技術的修正ではなく、気候変動対策と産業競争力のバランスを問う重大な判断です。今後の議論に注目が集まります。

唐

唐澤 あきら

Full stack 技術者

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