アクセル、シンキング・マシーンズに10億ドル出資か=評価額400億ドルで交渉中
AIスタートアップ「シンキング・マシーンズ」が評価額400億ドル、調達額10億ドルのラウンドを計画中。アクセルが主導権を握る交渉を進めていると報じられた。
公開日時: 2026年9月4日 7:03 · 更新: 2026年9月27日 22:48
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評価額400億ドル超えを視野に
米大手ベンチャーキャピタル(VC)のアクセル(Accel)が、AIスタートアップ「シンキング・マシーンズ・ラボ(Thinking Machines Lab)」の新たな資金調達ラウンドを主導する方向で最終交渉に入ったと報じられた。評価額は400億ドル(約6兆円)という大型案件で、調達額は10億ドル(約1500億円)規模とみられる。複数の関係者が明らかにした。
シンキング・マシーンズは、ChatGPTを開発したOpenAIの元最高技術責任者(CTO)であるミラ・ムラティ氏が2025年に創業した企業だ。同社は、人間のように推論できるAIエージェントや、独自の基盤モデルの開発を手がけており、OpenAIが進めるAGI(汎用人工知能)への挑戦と並行して、安全で実用的なAIの社会実装を目指している。ムラティ氏は、オープンAI在籍中にGPT-4やChatGPTのリリースを主導したカリスマ的技術者として知られる。
設立間もなくARR1億ドルを突破、評価の高さうかがう
関係者によると、シンキング・マシーンズの年間経常収益(ARR)はすでに1億ドル(約150億円)を超えているという。AIスタートアップの多くがまだ収益化に苦戦する中、同社は創業から1年余りで営業収益を生み出すことに成功しており、その成長スピードは際立っている。今回の高評価額は、こうした実績に加え、ムラティ氏のリーダーシップと技術チームの優秀さを市場が評価したものとみられる。
アクセルはこれまで、フェイスブック(現メタ)やドロップボックスなど、数多くの名だたるテック企業の初期投資を手がけ、実績を上げてきた老舗VCだ。近年では、サイバーセキュリティやクラウド分野にも投資を強化している。今回は、同社がAI分野の有力企業に大規模なグロース投資を行う初めてのケースとなる可能性が高く、業界内で注目を集めている。
AI資金調達競争の最前線で、さらなる加速か
このニュースは、AI産業における資金調達がますます大規模化していることを象徴している。オープンAIやアンソロピックなどライバル企業は、数十億ドル単位の資金を相次いで調達し、研究開発と人材獲得でしのぎを削っている。シンキング・マシーンズも、この資本力を持つことが競争力に直結すると判断し、大型ラウンドに踏み切ったとみられる。
一方で、まだ交渉段階であり、条件が変わったり、最終的に合意に至らない可能性も残っている。企業価値400億ドルという評価は、未上場企業としては極めて高く、今後の市場環境によっては投資家の間で価格調整が行われることも考えられる。
注目されるムラティ氏の挑戦
ムラティ氏は、オープンAI退社後、AIの安全性と社会的な利益を重視する新会社を設立することを表明していた。今回の資金調達が実現すれば、同氏のビジョンを実現するための資金的な裏付けがさらに強化される。シンキング・マシーンズは、すでに複数のエンタープライズ企業とAI導入に関する契約を結んでいるといい、収益基盤は着実に拡大している。
アクセルとシンキング・マシーンズの広報担当者は、この件についてコメントを避けた。正式な発表は数週間以内に行われる可能性があり、次のAIバブルを占う試金石としても注目される。
Full stack 技術者